昨年末より依頼があった御簾垣を先日施工させていただきました。御簾=スダレなどを著し大河ドラマなどで高貴な方と面会される際に御簾越しに話されているそれです。特徴は表裏は無く軽く涼しげな垣根、適度な目隠しとなります。用途を見極めて打ち合わせをし施工させて頂きました。杉、檜の丸太ですとサラッとし過ぎるので今回は栗の丸太の皮を剥ぎ加工し使用しました。更にサワラ板で屋根を葺きました。自然素材の垣根が嫌われる理由として10年未満ですぐ壊れてしまうと言う思いがあるかと思います。屋根をかぶせる事で柱、組子の竹も長く持ちます。サワラは古くから風呂桶などに利用される水に強い材です。水気の対策をするだけで竹も木材も長持ちします。天然素材がいくら風合いが良くても、コスト、ライフ…トータルで工業製品に負けた結果が現在にあらわれている、その事実を考えて負けない工夫をする事が必要と考えています。
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